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タブレットを使った教育・授業は課題だらけです

タブレットを使った授業が流行りのようですね。「2020年までにすべての学校で一人一台タブレットを導入したIT授業を実現する」だそうですが、それがどういった意味で学校教育にプラスの影響を及ぼすのでしょうか。私の個人的な意見としては、ほとんど意味がないと思います。

 

そもそも論として

まず、タブレットで授業を行う体制を整える前に、子ども達にタブレット上で動くプログラムの書き方を教える方が先決だと思います。

 

タブレットやスマートフォンは、学校で導入せずとも子ども達はドンドン使いこなしていくでしょうし、自ら学習アプリをダウンロードしてガンガン使っていくでしょう。

 

だから授業でタブレットを使おうが使わなかろうが、時代は子ども達の行動パターンを勝手にICT的にさせるのです。現に、私たちの塾にいる中学生の8割は、スマホ(iPodtouch等も含む)を所有していて、LINEをベースとして様々なコミュニケーションをとっています。今の子ども達は、数年前まで存在しなかったコミュニケーションプラットフォーム上で友達関係や恋愛関係が進行させ発展させているのです。

 

つまり、今の中学生(小学生高学年も含む)は、誰かが作ったプラットフォーム上で学び・遊ぶ能力に熟達しているのだから、ICTとして教育的に意味あるものがあるとすれば、誰か作ったのものではなく自分で作ったアルゴリズム(アプリケーション)で学び・遊ぶ能力を育むことが大事ではないかと思います。これこそICT社会において付加価値の高い能力ではないかと思います。しかし、こういった能力は、タブレット授業で育まれる能力ではありませんし、似て非なるものです。

 

しかも、タブレットを活用した授業は課題だらけ

また、授業を行っている立場の人間からすると、タブレットは、生徒にとっても先生にとってもユーザビリティが低すぎます。

 

例えば、数学の丸つけ。単純な計算問題ならまだしも、少し複雑な文章題ならば、「解答と解説」と「自分の答案」を見比べながら丸つけをしたいはずです。しかし、ひとつのタブレットでは、そういったことはできません。できるとしたら、解答用タブレットをもう1台持つくらいでしょうか。

 

複雑な計算問題ならば、計算式を書いて答えを導くわけですが、その計算式はどこに書くのでしょうか。ノートを別に用意して、そこに計算式を書いて、その結果をタブレットに書くなんて最悪です。タブレット上に計算式を書くよりも紙に書く方がまったく楽でしょう。

 

さらに言えば、黒板の内容を、どのように生徒達は記録するのでしょうか。画像にしてタブレット上に保存するのでしょうか。それとも先生が書いた内容が瞬時にタブレットに転写されるようになるのでしょうか。いずれの場合にせよ、こういった仕組みが子ども達の知的能力を伸ばすとは思えません。

 

タブレット授業に関する文句のつけどころは、言いはじめたら切りがないのです。ひとつ言えることは、「現状の授業システム=黒板と教科書、ノート、鉛筆によって成り立っている授業システム」は、かなり柔軟性のあるシステムであるということです。柔軟性のあるシステムとは先生の力量や生徒の力量によって、いかようにでも授業を再設計することができるということです。しかし、ここにタブレットを導入してしまうと、せっかくの柔軟性はなくなってしまい、画一的授業となります。

 

もちろん、この話は、授業内容がこれまでの学校教育と変わらないことを前提として、タブレットだけがポコッと導入されることを想定しています。

 

よくネット上で上がっている「タブレットを使った授業は素晴らしい」的な記事は、「そんな授業は毎日できないだろうし、そんなんじゃ子どもの基礎学力は身に着かないよ」といったものが多いです


例1:http://news.mynavi.jp/articles/2011/06/13/acer/
例2:http://news.mynavi.jp/articles/2012/06/20/tablet_school/


 

だから、教える内容・目的によってはタブレットを活用した方が良い場合もあることは否定しません。が、逆に言うと、タブレットを導入するのなら、教える内容・目的を変化させなければダメだということです。そして、その場合に、本当に子ども達の基礎学力の向上に寄与するのだろうかということを改めて考えてみる必要があると思います。

 

基礎学力がなければ、ITリテラシーを高めることさえできないのですからね。

 

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